情報は少数で囲い込まず、
広く流布させた方が全体的な効能が高まる〜
縁起~
備忘メモ〜
・社会に変化を引き起こすのは、確固たる意志を持つ人ばかりではない。
自分と同じ考えを持つ人とのつきあいが多い人々も、変化を引き起こす。
そして人々を最も動かすのは、お金や名声ではなく、
周囲の人々からの尊敬や支援なのである。
・人類の文化が発展する一方で、類人猿の文化が足踏みしている理由の
ひとつは、人間はサルと違って周囲の流れに逆らったり、
別のアイデアの流れに飛び込んだりすることがあるからだろう。
違うアイデアの流れがあるソーシャルネットワークに参加し、
そこでアイデアを集めること、すなわち社会学者のロン・バートが、
社会的なつながりの中における「構造的空隙」と呼んだものを越えることで、
私たちはイノベーションを起こすことができる。
新しい流れに飛び込んだとき、新しい習慣や信念を手に入れる。
それによってより良い判断が下せるようになり、コミュニティが繫栄する
可能性があるのだ。
・予想外だったのだが、集団のパフォーマンスを上げると多くの人々が
一般的に信じている要素(集団の団結力やモチベーション、満足度など)には、
統計学的に有意な効果は認められなかった。
集団の知性を予測するのに最も役立つ要素は、
会話の参加者が平等に発言しているかどうかだったのである。
少数の人物が会話を支配しているグループは、皆が発言している
グループよりも集団的知性が低かった。その次に重要な要素は、
グループの構成員の社会的知性だった。
社会的シグナルについては、女性の方が高い読み取り能力を持つ
傾向にあるため、女性がより多く含まれているグループの方が
良い結果を残した。