のりのりのびのび~

おっつぁん44歳が日々の出来事等を綴ります〜

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙 / キングスレイ・ウォード著

一人の父親は百人の教師に勝る!

 

※実家の父親の本棚にあった本が、今や我が家に~

 

 

備忘メモ~

 

・大規模の事業の拡大は常に、ほとんど最初から

 やり直すようなものであるということである。

 拡大した事業を軌道に乗せるために必要な、新しい顧客を開拓して

 維持し、しかも拡大の費用と、それに伴って、

 経営陣がきっと必要とする頭痛薬の費用をまかなうために、

 そこから大きな利益をあげなければならない。

 

 事業家のなかには、決して会社を危険にさらすことのない速さで、

 持続的な成長をはかるという方針をとる人もいる。

 そのためには野心を抑える厳しい自制心と、

 私の標語「欲を出しすぎるな」が必要である。

 

・つぎの夕食会、パーティ、あるいは会合では、

 君の信用を守ることに気を配ってほしい。

 それはどんなに高額の金よりも尊いからである。

 自分の財布については静かに出入りの均衡を保ち、

 会社の財布については、静かに賢く扱う術をみがこう。

 

 名声と富は、一生のうちのほんの一瞬で終わることもあるが、

 真実と信用は価値ある人生の支柱である。

 円満な家庭、健康、真の友人、忠実な社員、真実の愛、

 あるいは心からの敬意といった窮極的な宝物を金で買えた人はいない。

 

第一印象はいつの時代でも非常に重要視されるだろう。

 第一の最も大切なことは、握力が力強いか、弱よわしいかである。

 第二は、話をしたり聞いたりするときに、私の目をみているか

 あるいは秘書室のほうを見ているか、である。

 第三は姿勢の良し悪しである。

 

エドワード・ルーカスはかつて言った。

 「どのような防御も礼を尽くすことには及ばない」。

 しかし私なら、猛然と突き進む若い実業家のために、

 一語をスポーツ用語に変えるだろう。

 どのような攻撃力も礼を尽くすことには及ばないと。

 

事を急ぐと失敗を招きやすい。

 また会社の買収には興味をそそられるが、それは可愛い娘に惹かれるのに

 似ている。髪、脚、顔立ちが気に入っても、考え方がぶちこわしだったら、

 君はいつまでその娘に魅力を感じるだろうか?

 会社についても同じことが言える。

 最初は目につかない点も、一見明白な点と同程度に、

 あるいはそれ以上に、考慮しなければならない。

 「目につくものが、必ずしも買うべきものではない」

 ことを忘れないように!

 

・いくつかの会社を所有する人が用心しなければならないことのひとつは、

 いわゆる「自信過剰」に陥ることである。

 よくあるように、自分は実業界のアインシュタインになったつもりで、

 どんな事業でも成功させ、成長させることができると思いかねない。

 私は年の功で、ひとつ断言できる。最初に学ぶべき経営の基本原則は、

 ある種の事業で成功したからといって、自動的にほかの事業でも

 成功するわけではない、ということである。

 

 会社を育てるときには、資金や人的資源に無理がかからないように

 気をつけなければならない。多くの優れた企業グループが、所有者が

 成功を急ぐあまり(あるいは欲ばりすぎて)、途中で注意を怠ったために、

 崩壊している。何であれ、この世の中で築く価値のあるものには堅固な土台が

 必要で、会社の成長も例外ではない。

 

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